昨年のたて座新星です。3月末に撮影したものです。12等前半の明るさでした。
今年に入ってからの光度変化を VSOLJのデータ及びASAS-SN から引き出してみてみました。この2ヵ月間、顕著な増減光は見られないようです。
増光開始は、ASAS-SNのデータから 2021年4月11日頃です。それまで、光度15.5g以上だったのが、それ以下が出現するようになった時期です。ということは、増光してちょうど2年経過したことになります。今後、どうなるのか気になるところです。
では、他の共生星新星はどうだったのか? VSXにはNC+Mと確定されているのは、図のように、このGDSも含め4星でした。最近、7等まで増光したことが見逃されていたことが判明した CN Chaもあります。この星は、増光後、約3年間明るい状態が続きその後減光しています。
他に、類似天体とされ、観測数の多い、V4368 Sgrについて、ライトカーブを調べてみました。それによると、増光が発見されてから約3年で減光に転じています。絶対等級など素性は知りませんが、たて座新星も、もう1年ほど増光又は現状維持なのか、それとも減光に転じるか微妙なタイミングなのかもしれません。