たて座に新星出現

6月30日、関東地方が梅雨明けとのニュースをTVが報じていた。
観測史上最速の梅雨明けらしい。
背景の東京の空がやけに青かったのを覚えている。
雨雲が西日本から東海東北までかかり、
本当に関東地方だけが雲が無い感じだった。
大きなも夏の銀河から遠ざかり、また新星でもでるのかなと
思ったりしたが正夢、本当になった。
翌1日は、夕方から快晴になり予報では21時に曇るとのことで
慌てて一色海岸まで撮影にでかけた。
21時半、新星他を撮影して帰宅する時には雲が予報通りでてきていた。
撮影した新星はJPEG画像では発見とほぼ同じ10等前半。
だが、RAWのGチャンネル画像では11等だった。
AAVSOの報告をみるとやはりこちらが眼視光度とあってるようだ。

-------- VSOLJニュースの転載  -------

vsolj-news 351:  Nova Scuti 2018 = TCP J18292290-1430460
                            VSOLJニュース(351)
             櫻井さんがたて座に新星を発見

                                                  著者:前原裕之(京都大学)
                                        連絡先:maehara@kwasan.kyoto-u.ac.jp

天の川の中に見える星座の1つでいて座やわし座、へび座に囲まれた比較的小さ
な星座のたて座の中に新星が発見されました。新星を発見したのは茨城県水戸市
の櫻井幸夫(さくらいゆきお)さんです。櫻井さんは6月29.5768日(世界時; 以下同
様)に焦点距離180mmのレンズとデジタルカメラを用いて撮影した画像から10.3等
級の新天体を発見しました。6月23日に櫻井さんが撮影した画像にはこの天体は写
っておらず、この1週間ほどの間に明るくなった天体であることが分かりました。
発見を受けて清田さんや吉本さん、野口さん他によって行なわれた観測によると、
この天体の正確な位置は

赤経:18時29分22.93秒
赤緯:-14度30分43.9秒  (2000.0年分点)

です。これは、昨年発見され8等台まで明るくなった新星たて座V612(=ASASSN-17hx;
vsolj-news 333)のすぐ近くです。
この天体の分光観測は6月30日に天体のスペクトル観測を精力的に行なっている
ヨーロッパを中心としたアマチュアの観測者を含むグループによって行なわれ、
P Cygプロファイルを持つHαや一階電離した鉄の輝線の他、青方偏移したHβ、ナト
リウム、マグネシウムなどの吸収線がみられることが分かりました。これらのス
ペクトルの特徴から、この天体が古典新星であることが判明しました。その後の
観測によると、この天体は7月1日には10.6-10.8等ほど、2日には11.2-11.4等ほど
と、発見時よりも暗くなったことが報告されました。今後の明るさやスペクトル
の変化が注目されます。


                                                             2018年7月3日


発見翌日撮影した たて座新星
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AAVSOの観測チャート
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