かんむり座T星 FSOKで即測光、即報告

 今回、満を持して、変光星測光用ソフト「UGEM」が「UGEM5」としてアップデートされました。札幌市在住の金田さんが、開発・製作されたソフトです。日変研ホームページに公開されました。一番大きな変更点は、「FSOK」という連続測光用のソフトが実装されたことです。「UGEM」は、変光星を含む画像全体又は中央域の複数の星を比較星として近似し、そこから変光星の光度を求める相対測光でアンサンブル測光に近いものですが、「FSOK」は変光星と指定の比較星による比較測光です。「UGEM」は主に『変光星の増光を自動で検出』することを主目的にしますが、「FSOK」は、食変光星などの『変光星の連続光度測定』用に開発されたものと理解しています。チェック星でアパチャー毎の誤差の確認もできます。ただ、「UGEM」は、主にCCDやCMOSでの観測のデータ処理に使われますが、私は無理やりDSLRで使っています。今回、「FSOK」で、DSLRで撮影した「かんむり座T」の画像を測光しましたのでその使い方を簡単にまとめてみました。(参考の画像はかんむり座Tでないものも含む)ただ、「UGEM」の環境設定は完了していることを前提としています。どちらにしても丁寧なマニュアルが用意されていますので使って見ようと思う方はまずそちらを確認してください。「FSOK」のように、分かり易く、日本語、多機能で無償な連続測光ソフトの存在を私は知りません。ソフト音痴な私でもすぐに使えました。開発者の金田さんにはいつも頭の下がる思いばかりです。

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1.DSLRで撮影したRAW画像をGチャンネルに変換したfits画像を作成。(UGEMに変換機能あり)


2.FSOKを実行します。TOPにある「新規作成」から対象の画像を選択します。(画像①)整約、マッチングができれば最初の画像が主ウインドに表示されます。

画像①

3.新規の変光星を観測する場合は、まず「変光星一覧」を選択します。すると、画像にあるすべての変光星が表示されます。(画像②) GCVSに未登録の星や新星の場合は、UGEMのVarlistに予め登録しておきます。

画像②

この一覧表から対象の変光星を選択すると、画像にVar#1のように測光対象の変光星として表示されます。(画像③ 注:かんむり座Tではありません)

画像③

4.比較星の設定をします。TOPの「恒星」「変光星」にチェックを入れると、画像の星が、変光星か恒星か区別ができます。対象の変光星の近くで光度が近いと思われる恒星をクリックします。すると、画像③にあるように、「比較星、チェック星、変光星、削除、訂正、戻る」のメニューがアップされるので、「比較星」を選択します。変光星名、比較星等級の入力画面が表示されます。(画像④)Tycho-2、UCAC4、Gaiaの各星表が表示されるので使用したい星表を「コピー」して比較星の光度を決定します。色指数なども参考にしてこの作業を繰り返して選択します。複数決めておいて後で選択が可能です。予め、AAVSOのチャートなどで比較星としたい星を調べておくと効率よいです。

画像④

5.チェック星も比較星同様にいくつか設定します。この作業が完了すると、画像に、赤丸は変光星、グリーンが比較星、ブルーがチェック星として表示されます。(画像

画像⑤

6.TOPの「測光開始」で測光がスタートします。左の処理ログ画面で進捗が確認できます。全ての画像の測光が終了すると光度曲線が表示されます。(画像⑥)チェック星の光度曲線と誤差も別枠に表示されます。変光星の光度、チェック星の光度から明らかにおかしいデータが存在する場合はそのデータをクリックすると対象から削除ができます。誤差を見ながらアパーチャーサイズを確認し変光星の光度を決定します。問題が無ければ、下段の「観測値をコピー」でクリップボードからコピペでVSOLJへの報告が可能になります。

画像⑥

7.VSOLJの報告済データの確認ができます。VSOLJの確認したいデータをクリップボードへコピーし、TOPの「VSOLJ貼付」で光度曲線が表示できます。フィルター毎の曲線も表示できます。「?」がつくようなデータの確認もできます。(画像⑦

画像⑦

 

8.一度読み込めば、同じ変光星の場合は、比較星などの設定をする必要がなく自動でマークができ便利です。


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以上、UGEMの説明については、個人の備忘録ですので内容、判断が間違っている場合が多いにあります。注意して下さい。